住まいから考える相続税の対策

2015年から大きく変わった相続税。気にしてはいるものの、実際に相続税の対策をしている人はわずか6%というデータもあります(出典:イエノミカタ調査)。89%の親が「子供に資産を多く残したい」と思っている中、子供側の視点でどのように対策ができるかまとめました。

3600万円以上で課税対象になる相続税

相続税の控除額の計算方法は

基礎控除額3000万円+法廷相続人の人数×600万円

で決まります。例えば3600万円以上の資産を一人で相続する場合、課税対象となります。対象資産は持ち家、土地、老後資金としての蓄え、生命保険、株式なども含むため、「うちは大した資産もないよ」と思われるかもしれませんが、案外課税対象の方が多いボーダーラインといえるでしょう。

そこで、どのように対策するのが効果的か?というポイントを不動産の観点から2つ上げます。

  • 「小規模宅地等の特例」の利用
  • 「贈与税の非課税制度」の利用

「小規模宅地等の特例」の利用

「小規模宅地等の特例」の正しい名称は、「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」といいます。自宅などに使われていた330㎡(約100坪)までの宅地に対しての評価額を最大80%減額する制度です。土地の評価額が8割カットされるので、場合によっては課税額が0となるケースもでてきます。

ただし、配偶者以外の親族がこの特例を受けるためには条件があります。「過去3年間持ち家に住んだことがない」もしくは「亡くなった方と同居していた」といういずれかのケースに当てはまる必要があります。ですので、「実家を離れ独自に購入したマイホームに住んでいる」ケースなどは、たとえ親子であっても特例の対象にはなりませんので注意してください。

「贈与税の非課税制度」の利用

贈与税は目的が定まった生前贈与の場合、非課税枠を設けているものがあります。ここでは住宅取得等資金の贈与の特例についてお伝えします。

住宅取得等資金の贈与の特例

親や祖父母から、20歳以上の子や孫へ「住宅購入等資金」を非課税で贈与できる制度です。条件にもよりますが、省エネ等住宅では最大1500万円の非課税枠が設けられています(2021年12月31日まで)。この省エネ等住宅というのは耐震性能や断熱性能、バリアフリー性能で評価基準が設けられており、高いほど、非課税枠が増える仕組みとなっていますので、チェックしてみてください。

相続について親にどう切り出す?

実際のところ相続財産が額どのくらいあるのかが分からなければ相続税がかかるかどうかの判断も対策のもしようがありません。そのため、家庭の財産について親子間で共有しておくことは、将来に向けたリスクヘッジの一つの手段といえます。とはいえ、いくら親子関係が良好であっても、相続の話を元気な親に向かってするのは、なかなかハードルが高いですよね。

家の購入を検討している段階から、親にも資金面での相談する形をとりながら、実際の相続税に関する制度などの話を伝えるのもいいでしょう。そうすることで、結果として「資産を残してあげたい」親と「制度を上手に利用したい」子がお互いの希望に近い形で相続できる可能性が高くなると思います。

いかがでしたか?

相続税の申告・納付期限は相続開始から10カ月以内と決まっているため、相続してから売却して納税資金をつくろうとすると、思うような価格で売却できないこともあります。特に不動産が中心となる相続の場合、早めに準備することがおすすめです。

お金が絡むとトラブルも多い相続の話ですが、親にしてみれば子供たちには円滑に財産を相続してもらいたいというのが本心でしょう。そのためにも日頃から相続だけでなく、老後の話なども含めて会話をしておくことで、親も子も納得のいくスムーズな相続にもつながってくるといえるかと思います。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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