賢い子を育てる家/学童期編

家を建てるきっかけとして「子供が大きくなってきたから」「通学する小学校を決めたいから」など、子育てライフのタイミングが関係してくるケースも多いと思います。宮城県や仙台市でも家を建てたいと希望される方の多くがライフスタイルの変化の時期と重なります。

子育ての方針からこんな間取りにしたい…と考える方も多いでしょう。今回は「賢い子を育てる家」をテーマに、学童期を迎える子育てファミリーの参考となりそうな家づくりのアイディアをご紹介します。

心身ともに大きく変化する時期

学校で勉強をして、家では宿題もあり、さらにお友達付き合いが増えていくなど、小学校に入学すると、未就学児の頃とは生活が一変します。

小学校4年生前後の時期に、勉強面や内面的成長の変化によって直面する「10歳の壁(9歳の壁)」と呼ばれるものや反抗期など、心身の大きな成長と共に様々な問題も訪れるのが学童期です。

「賢い子に育てたい」と願うなら、ぜひ家庭学習を楽しく習慣化し、自立を促せる工夫を隅々に取り入れてみてはいかがでしょうか。

ポイントは「どこでも〇〇ができる」

どこでも「学べる」

近年、よく耳にするようになった「リビング学習」。自分の部屋でこもって勉強するより程よく音がある状況で集中でき、学習習慣を身に着けながら学力もアップするともいわれています。

リビング学習を検討する方の中で人気なのが階段途中のスキップフロアにスタディスペースを設けるプラン。家事をするママのそばで宿題や家庭学習ができるので、質問もすぐにできます。

ダイニング学習もおすすめです。ダイニングの片隅に造作カウンターを設ければ、キッチンに立つママが対応しやすく、集中力も途切れずに学習できそうです。

ダイニングテーブルで勉強してもOK。食事時間になれば、片付けなくてはいけないデメリットもありますがだいたいの目安となる時間ができるので、集中して学習できるという考えもありますね。

勉強をしたい時にすぐ取り組めるように、ダイニングテーブルの上は、いつも何も置かずきれいにしておくことが学習意欲を促すポイントです。

どこでも「会話できる」

小学生になり、学年があがるにつれて、会話が減っていく…と嘆く親御さんも少なくありません。そこで、嫌でも?家族が顔を合わせる機会が増えるよう、予めプランニングしておきましょう。

例えば、多くの住まいで取り入れられているリビング階段。学校から帰宅したら自分の部屋に行く前に必ずリビングやキッチンの近くを通過する位置に階段をつくりましょう。

また、子供部屋はあえて扉を設けず、オープンな空間にするもの一つのアイディアです。2階のフリースぺースを子供部屋にしてしまい、吹抜けを介して会話ができるようにしてもいいでしょう。将来、中高生くらいになったら扉を設けることができるよう設計してもらえば安心です。

どこでも「読書できる」

読書が好きな子は、パパやママも読書家…というケースが多いようです。読み聞かせをたくさんしてもらったり、気が付けば家族が読書をしていたり、すぐ手に取れる場所に本があるなど、様々な読書環境が「読書好き」を促すようです。

読書をすることで、語彙力が増えて、想像力も広がります。国語の読解問題が得意という子は、読書をよくする傾向があります。

親があまり読書をしない…という家庭も、ぜひ諦めず「本が近くにある」環境づくりをしてみてはいかがでしょうか?

おすすめは、壁面いっぱいの本棚です。リビングや、廊下、2階ホールの他、階段の壁面を本棚にする方法も。すぐ手に取って、階段に腰かけて読むのも楽しいですよ。スタディスペースの近くにも本棚を設置して、図鑑や百科事典などを置くと調べ学習もスムーズに進みます。

階段を利用した本棚実例。マイホームがまるで図書館のようになります

どこでも「片付けできる」

自立した子になって欲しいと考えるなら、収納スペースと動線を検討してみましょう。時間の管理、物の管理、行動の管理をできることが大切になります。

朝起きてからの時間、帰宅して寝るまでの限られた数時間をいかに有効に使えるかは、間取りがカギを握ると言っても過言ではありません。

帰宅して「ランドセルを置く」「宿題をする」「明日の準備をする」といったルーティンをスムーズにできれば、時間を効率よく活用できます。朝起きて、勉強するものを探すより、机の周りに教材が整っていれば、勉強への意欲も湧きそうです。短い時間も有意義に使えるよう机まわりの収納は大切です。

リビングなど団らんの場の近くや、玄関まわりなどに「子供専用の収納」を設けることは、自分で片付ける、物を管理するという習慣の手助けとなるはずです。

兄弟が多いなら、ファミリークローゼット内に自分専用のロッカーを設けてはいかがでしょうか。 (セルコホーム実例)

好奇心を育むアウトドア空間

実体験を大切にしよう

外遊びがのびのびできるデッキや、家庭菜園ができる庭づくりもおすすめです。季節の花々や虫を観察したり、天候の変化を感じ、夜空を眺めたり…。リビングから一歩でた外空間が素晴らしい学びの場になります。

3年生からは理科・社会が増えて、学ぶことも幅広くなってきます。理科や社会に強い子は、好奇心が旺盛で、家庭で様々な体験をしてきた…という子が多いようです。様々なことに興味関心を持てる子は、理科社会はもちろん、他の教科も伸びてくると思いますよ。

家族時間を大切にしよう

家事動線と同じように、子供の学びの動線を考えることで、勉強の意欲も湧き、学習習慣が自然と身に付き…、ひいては「賢い子」を育てる家とつながるはずです。「賢い子に育てたい」と願うなら、ぜひ家庭学習を楽しく取り組める工夫をして、自立を促し、お母さんやお父さんにたくさんほめてもらえるような仕掛けを隅々に取り入れてみてはいかがでしょうか。

そして何よりも大切にしていただきたいのは家族時間です。親子で一緒に学んだり、一緒に様々な体験ができる家づくりを考えてみてください。

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